
子どもが中学生だった頃、高校進学に関する情報収集をたくさん行いました。
私が住む地域には個性豊かな高校が数多くそろっていたからです。
そのために、偏差値とともに、各高校の特徴について調べました。
運動部や文化部など、それぞれの高校で盛んな部活動は何なのかチェックしてみることはとても大事です。
その理由は、子どもが入部したい部活がないケースがあるからです。
子どもは中学時代から運動部に所属していたので、どのような運動部がそろっているのか、あらかじめ確かめました。
修学旅行も大きなポイントです。
海外に行く高校が増えてきたからです。
子どもは海外に興味を持っていたので、旅行先がグアムの高校を候補に挙げました。
でも、部活動や修学旅行が気に入ったとしても、偏差値が足りなかったら入学することはできません。
子どもが第一志望校に定めた高校は、昔からの伝統校なので偏差値は高めでした。
けれど、「どうしても合格したい」と決意を固めていましたので、前向きな姿勢で受験勉強に取り組んでいました。
苦手な科目をリストアップして、重点的に勉強をする方法は効果がありました。
おかげで、モチベーションをアップしたまま受験日を迎えて、無事に合格することができました。
さらに、自ら志望して進学した高校なので、とても有意義な生活を送れました。
大学に進学する場合には、さらに細やかな準備が必要になります。
高校よりも大学の方が選択肢が豊富だからです。
国立や公立、私立など、大学の運営団体が異なるだけではなく、学部や学科が細分化されます。
充実した大学生活を目指して、私の子どもは複数の大学のオープンキャンパスを訪れました。
実際に大学の中を歩くことができるので、とても参考になります。
授業が行われる教室を見たり、サークル活動の体験を申し込んだりすることができますから、オープンキャンパスは効果的です。
中には、学食を食べられる大学もあります。
尚、高校進学に比べて、大学進学は費用がかさみます。
授業料を抑えたいなら、私立よりも国立や公立が適しています。
我が家では経済的な事情から、子どもは国立一本の受験を選びました。
相当にプレッシャーがあったようですが、余裕を持って受験できるように、偏差値にゆとりのある上位で合格できるような大学を第一志望にしました。
高校受験と同様に、大学受験も子どもが大学と学部、学科を選びましたので、自分の選択に対する責任感が芽生えたようです。
子どもの自主性を尊重してよかったです。
進路選びは、“選択肢をしぼる”のではなく、“未来の可能性を広げる”こと
高校や大学を選ぶ時期は、子どもの人生における大きな転機です。
だからこそ、偏差値や立地、学費といった数字や条件に気を取られがちになります。
けれど今回の体験談のように、進学先でどんな日々を送りたいのか──部活、修学旅行、オープンキャンパスなどを通じて、子どもの「知りたい」「体験したい」という気持ちに耳を傾けることが、進路選びに深みを与えてくれます。
情報を集めることは、「選び方の軸」を育てること
どんな学校があって、どんな学びができるのか──その情報を集めることは、単なる比較のためではありません。
「自分はどうしたいか」を問い直す土台をつくることでもあります。
親が先回りして決めるのではなく、子どもが「選べる状態」をつくってあげる。それだけでも、将来に対する納得感や責任感が大きく育っていくのです。
経済的な条件も、「戦略」として工夫できる
私立か国公立か、受験校数を絞るか──家計とのバランスは避けて通れない課題です。
でも、ただ「安いから国立」と選ぶのではなく、その選択が本人にとって前向きに取り組めるかを一緒に考えることで、不安を安心に変えていくことができます。
たとえば、「余裕を持って合格できる大学を選ぶ」という工夫は、経済的な現実と心理的な安心を両立させるとても賢い選び方だと言えるでしょう。
「子どもに決めさせる」は、“丸投げ”とは違う
本人の自主性を尊重したい──そう思っても、「自分で決めなさい」とだけ言われると、子どもは戸惑ってしまいます。
だからこそ、情報の整理、比較、問いかけのサポートをしながら、最終判断を委ねるという“親なりの寄り添い方”がとても大切です。
まねTamaでは、こうした「正解ではなく、納得できる選び方」を後押しする視点を大切にしています。
お金や成績といった“見える指標”だけでなく、「どんな日々を送りたいか」「どう学びたいか」という“見えにくい思い”をていねいに拾っていくことが、未来の進路選びには欠かせません。