
まねTamaは「安心して学べる」を入り口に、暮らしとお金をていねいに整える場です。
今日は、難しい理論に寄りかかりすぎずに、外しても家計が壊れにくい投資の“型”を共有します。
NISAや積立、教育費や住宅ローンと両立しながら、やさしく・シンプルに・続けられるための考え方です。
1. 理論に頼りすぎない理由──暮らしは、教科書どおりに動かない
投資の世界には、美しい理論や数式がたくさんあります。ただ、私たちの暮らしは、保育園の行事、子どもの発熱、
仕事の異動、住宅ローンの金利、物価の上がり下がり……と、想定外の出来事の連続です。
「正しく当てる」ことよりも、「外れても困らない」ことを優先しましょう。
そのために、以下の5つの作法を家庭向けにアレンジして紹介します。
2. まず“最大ダメージ”を決める(分布を仮定しない)
予測の上手・下手に依存しないコツは、先に「負け幅の上限」を決めることです。
例として、投資口座を100としたとき、1つのアイデア(銘柄や投信)で許せる最大損失を1〜2に固定します。
次に、そのアイデアがもし最悪で10〜15%下がると見積もるなら、投下額=最大損失 ÷ 想定下落率でサイズを決めます。
これなら「上がる確率」を当てにいかずに済み、教育費や家計にダメージを広げません。
NISAでも同じ発想で“投下額の上限”を先に決めると、感情に流されにくくなります。
3. 「ニュースの数」で動く(主観の当て勘を使わない)
次に、事実トリガーでサイズを変える方法です。
たとえば個別株やテーマ投資なら、①受注や提携の公式発表、②決算での増額修正、③在庫の減少や価格の上昇、
④株主還元の強化(自社株買い・増配)、⑤新製品の発売時期確定、などのチェックリストを用意。
点灯数が0なら見送り、1〜2なら少額、3なら標準、4〜5ならやや厚め──と、ルールで淡々と決めます。
こうして「勘」よりも確認できる事実の数で運用すれば、家計と相性が良くなります。
4. 同じ日に同じ理由で負けない(相関事故を避ける)
銘柄をたくさん持っていても、同じ種類の波に乗っていれば、下げる日は一緒に下がります。
そこで、テーマの分散と因子の分散を心がけましょう。
例:AIど真ん中はあくまで少量に、電力・配電・光ファイバ・冷却・自動化などの“波及先”も組み合わせる。
投信を使うなら、株式(国内・海外)×債券×現金(生活防衛費)の役割分担を明確に。
ポイントは、「同じ日に、同じ理由で家計が痛まない」ことです。
5. 売るルールは、買うと同時に決めておく(価格・時間・ニュース)
売り方は「その場で考える」とブレます。買うときに、売るルールも同時にセットしましょう。
価格ストップ(直近安値から−8〜−15%で自動撤退)、
時間ストップ(3〜4週間で材料が増えなければ半分縮小)、
ニュースストップ(否定IRが出たらいったんフラット)──
この3本柱があれば、忙しい子育て期でも迷いが減ります。
6. 「下は狭く、上は広く」を形でつくる
先のことは読めません。だからこそ、損は限定・利益は伸ばす形を最初から仕込んでおきます。
具体的には、小さめの現物+やや深めの逆指値や、段階的な利確(半分売る→残りは伸ばす)。
難しい商品に手を出さなくても、ペイオフの形だけはシンプルに再現できます。
7. 家計といっしょに整えるチェックリスト
- 生活防衛費:最低3〜6か月分を現金で確保(投資とは分ける)
- 教育費の見取り図:学年ごとの山(中学・高校・大学)を可視化
- 住宅ローン:金利タイプ・残年数・繰上の余地を年1回点検
- NISAの“枠”の使い方:一度に埋めず、時間分散を基本に
- 売るルール:価格・時間・ニュースの三本柱を「文章で」メモ
まとめ──「当てる」より「暮らしが続く」
投資は“正解を当てる競技”ではありません。家計と子育てが続く限り、壊れにくい器づくりがいちばんの近道です。
最大損失から逆算、事実の数で動く、同じ理由で同じ日に負けない、そして売るルールは買うと同時に。
まねTamaは、これらを暮らし目線でいっしょに整えていきます。
最初の一歩は「型」づくりから