暮らしの問い⑤:家賃と通勤時間、どちらを“犠牲”にしている?
住まいの最適点は、家賃通勤時間のバランスにあります。
通勤時間を“時給換算”でお金と同じ単位(円)に直して、家賃と足し合わせて比較。
さらに健康・家族・学びなどの影響ポイントも0〜5点で評価し、数字と感情の交差点を見つけます。

この記事のゴール(3点)
・通勤時間の“時給換算コスト”を家賃と並べて比較できる
・3候補の総コスト(月)を出し、最適帯を把握できる
・数字だけで決めず、健康・家族時間など主観スコアも反映できる

STEP1:通勤時間を“時給換算”で費用化する
まず、あなたの時間価値(時給)をざっくり決めます。
例:手取り月収30万円/月の実労働時間160h → 時給=約1,875円
通勤往復時間(分)×勤務日数で月の通勤時間を出し、時給×時間で“時間コスト”を算出します。
式:通勤時間コスト(月)= 時給 × (往復通勤時間[時間] × 出勤日数)
例:往復80分 × 20日=1,600分=26.7時間 → 1,875円 × 26.7h ≒ 50,000円

STEP2:候補物件ごとに“総コスト(月)”を出す
家賃・管理費・通信/光熱の差(概算)に、STEP1の通勤時間コストを足して比較します。
これで「家賃が高いが通勤が短い」VS「家賃は安いが通勤が長い」を同じ土俵で評価できます。
【総コスト(月)= 家賃+管理費等+(光熱/通信の差分)+ 通勤時間コスト】

STEP3:数値に出にくい“影響ポイント”をスコア化
数字だけだと見落としがちな価値を、0〜5で評価してメモします(例:睡眠・家族時間・学び・健康)。
睡眠の質(騒音・朝の余裕)
家族時間(朝夕の会話・送迎)
学び/運動(通える環境・継続性)
体力負荷(混雑・乗換の回数)

STEP4:3案比較で“最適帯”を見つける
現住まい+候補A+候補Bの3案を同条件で比較します。
総コストの最小だけに寄らず、主観スコアの上振れを加点して判断します。

テンプレ(CSVコピペ用)
※通勤分は「分→時間」に変換して計算。主観スコアは0〜5で。
案,家賃,管理費等,光熱/通信差分,往復通勤(分),出勤日数,時給(円),通勤時間(h),通勤時間コスト,総コスト(月),睡眠(0-5),家族(0-5),学び(0-5),体力(0-5),主観合計
現住まい,,,,,,,=ROUND(E2/60,2),=H2*G2,=B2+C2+D2+I2,,,,,=SUM(K2:N2)
候補A,,,,,,,=ROUND(E3/60,2),=H3*G3,=B3+C3+D3+I3,,,,,=SUM(K3:N3)
候補B,,,,,,,=ROUND(E4/60,2),=H4*G4,=B4+C4+D4+I4,,,,,=SUM(K4:N4)

ミニ事例:家賃+8,000円でも“総コスト▲10,000円”
現住まい:家賃75,000/往復90分 → 通勤26.7h ×時給1,800=48,000 → 総コスト123,000円
候補A :家賃83,000/往復50分 → 通勤16.7h ×時給1,800=30,000 → 総コスト113,000円
家賃は+8,000円でも、通勤時間コストが-18,000円で総コストは▲10,000円に。
・主観スコアも向上(睡眠+1、学び+1)→疲労感が低下し継続習慣が作りやすい
・浮いた時間は45分/日×20日=15時間/月(学び・運動へ再配分)

注意:数字だけで決めない(隠れコストに目を)
更新料・敷金礼金・引越費:年換算して月次に均し、比較に含める
在宅勤務率:出勤日数が少ない職種は通勤コストが小さくなる
子育て・介護の送迎動線:家族時間の実増をスコアで加点
治安・騒音・日当たり:睡眠・健康へ波及。夜間環境は見学で要確認

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まとめ:可処分時間を“お金と同じ尺度”で扱う
家賃か通勤時間か、の問いは可処分時間の価値をどう置くか。
通勤の時間コストを円に直して比較し、主観スコアで微調整。
最低でも3案比較→総コストまで出せば、後悔の少ない選択に近づけます。

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