
憧れのマイホームは中古物件で購入しました。
成功か失敗かと問われれば、失敗です。
マイホームの購入を検討した時に、開発中のエリアでの新築物件も検討しました。
しかしこれから開発が進むエリアで、自分たちが初期のメンバーとして住み着いたとします。
後から引っ越してくる隣人がどのような人になるかは大きなリスクになると考えました。
中古物件であれば内覧の際に隣人の様子を確認することができ、開発済みのエリアのため街の雰囲気もつかむことができます。
その土地で暮らす自分たちの姿を想像することは容易でした。
ちょうど小学校や中学校の評判の良い学区に中古物件があったので購入しました。
隣人がどのような人なのかは気になっており少し失礼かとも思いましたが、内覧とは別に何度か住宅の周りを見に行くなどして確認しました。
ある程度納得がいくまで確認はしたのですが、おつきあいをしてみるとかなりのストレスとなりました。
右隣のお宅のウッドデッキが割と高い位置にあるため、我が家の庭で子どもたちがビニールプールで遊んでいると覗き込むように見られます。
また50代の奥様と20代のその娘の大ゲンカの声が一日中鳴り響きます。
学区の評判を確認して、子どもたちのために住みよい環境を選んだつもりでしたが、隣人の大ゲンカの声が響き渡るのは教育上よくありません。
子どもたちが挨拶をしても奥様は子どもたちに挨拶を返してくれないそうです。
大人は割り切れるので良いのですが、子どもたちは「あの人は大人なのに挨拶できない」と感じているようです。
また室外機にも困っています。
我が家のリビング側の出窓と右隣の家の室外機が向かい合っています。
右隣の家がエアコンをつけると我が家のリビングに熱風が吹きこみます。
真冬や真夏は、窓を閉め切るのでそこまで気にはなりません。
5~6月では我が家はクーラーをつけずに過ごすことがあります。
右隣の家が我が家より一足早くクーラーをつけると、出窓から生暖かい空気が吹き込んできて非常に不快です。
ありがたいことに、左隣りの家はとてもよくして下さいます。
しかしお宅をリフォームされた時期があり、毎日のようにすごい量のほこりが我が家に舞い込みました。
しかも飛んできた粉でガレージに停めてあった車のフロントガラスにキズがはいってしまいました。
左隣りのご家族はよくしてくださるので言い出せませんでした。
これらの小さな問題点は短時間の見学では気づくことができなかったこと、そして予想できなかったことです。
あらかじめわかっていれば引っ越す前に対策をとれるものもありました。
我が家の使い心地にはおおむね満足しているため、再び引っ越すことがあるのかはわかりません。
もし今度家を買い替えるなら、両隣があるところではなく、道の角にある家や隣の家とある程度キョリが離れている住宅を検討する方がいいと思いました。
隣人の様子はもちろん、隣の住宅の構造まで細かくチェックするべきです。
「家の良し悪し」は、建物だけで決まらない──隣人・距離・環境の視点
マイホームを購入する時、間取りや立地、築年数、学区などは多くの人が重視するポイントです。
でも、実際に住んでみてはじめて見えてくるのが「隣人」と「家の構造的な関係性」です。
今回の体験談は、「隣の家との距離」や「窓の向き」「室外機の配置」といった、一見小さなことが毎日の不快感に繋がるということを、実感を込めて教えてくれています。
短時間の見学では、わからないこともある
内覧のときに何度も足を運び、近所の様子まで確認したとしても、
- 室外機の熱風がどこに吹き込むのか
- 近隣の生活音がどのように響いてくるのか
- 住人同士の関係性や性格
といったことは、実際に暮らし始めてみないとわからないことが多いのが現実です。
「人付き合い」より「家の配置」の方が解決が難しい
近隣トラブルというと、どうしても“人間関係”の問題に聞こえるかもしれません。
でも実際は、「室外機の位置」や「ベランダの高さ」「境界線の近さ」など、構造的に発生してしまうトラブルの方が、解決が難しいのです。
だからこそ、今後家を選ぶときには、「隣の家の外観や配置」まで含めてチェックする視点が必要になります。
マイホーム購入時に確認したい5つの“距離”
- ① 隣の家との物理的な距離(壁や窓の向き)
- ② 室外機や換気扇の位置と風向き
- ③ ベランダやデッキなど“視線”が交錯する高さ
- ④ ゴミ置き場や通学路など、生活音の発生源
- ⑤ 家族の生活スタイルに近隣が合いそうか
物件そのものだけでなく、“家の周辺環境”を立体的に見る目を育てていくことが、「買ってから後悔しない住まい選び」につながります。
「住んでみなければわからない」からこそ、学んで備える
マイホームは一生に一度の買い物と言われますが、だからこそ失敗したくないと誰もが思います。
けれど現実には、完璧な物件も、完璧な隣人も存在しません。
その中で「何を重視するか」「何を妥協できるか」を見極められるようになるには、暮らしに合った視点で学ぶことが近道です。
まねTamaでは、家計だけでなく「住まい選び」や「暮らしの動線」も含めた学びを大切にしています。
素敵な間取りよりも、“あなたの暮らしが整う選択”を一緒に探していきましょう。