発見は“0→1”、実用は“1→100”の仕事
日本近海でレアアースが見つかった――そんなニュースは胸が躍ります。しかし実用化には、採掘・選鉱・精錬・量産・品質管理という地味で長い工程が必要です。暮らしも同じ。よい情報を「知った」だけでは成果になりません。まねTama流では、この工業プロセスを見える化→取捨選択→ルール化→自動化→レビューの5工程に置き換えます。合言葉は小さく、具体的に、繰り返せる。以下、各工程を分解しながら“家庭サイズの工場”を設計していきます。
STEP1(採掘=見える化):“原鉱”を掘り出す
A/B/C/Dの4数字ダッシュボードの集め方
- A 手取り:当月の入金額(手取り)を1行で。
- B 固定費:住居・通信・保険・サブスク・教育の“毎月同額”だけ。
- C 必需変動費:食費・日用品・通学交通など「最低限ライン」。
- D 余白=A − (B + C)。週1回/15分で更新、精度より継続。
体調“リズムメモ”(〇×5項目)テンプレ
(1)起床・就寝±30分(2)食事時刻を大きく外さない(3)よく噛む(4)こまめな水分(5)合計20〜30分の活動。
時間の採掘:隠れ資源の見つけ方
- 平日夜/通勤/待ち時間を概算で記録(5分単位でOK)。
- 「10〜15分の断片」を2つ確保できれば、十分に前進する。
STEP2(選鉱=取捨選択):“濃い鉱石”だけを残す
ふるい分け基準:頻度×満足度×再現性
- 高頻度×低満足=削減候補(例:なんとなくのコンビニ寄り道)。
- 低頻度×高満足×再現性高=残す候補(月1の家族外食など)。
固定費ミニプロジェクトの回し方(1日1案件×15分)
- 通信:①回線プラン ②端末残債 ③オプション(別日に分割)。
- サブスク:ゼロベースで「今も価値がある?」を問い直す。
- 保険:加入目的→必要保障→重複→保険料比率(手取りの3〜5%目安)。
“やめる/残す”の言語化メモ
「対象/理由(頻度・満足・再現性)/決定(やめる/残す)/見直し時期(四半期)」を1行で。
STEP3(精錬=ルール化):“混じり物”を減らす小さな規格
週予算ボックスの作り方(食費・日用品・子ども)
- 週上限を決める(例:食費8,000円/週)。
- キャッシュレスでも“週ごとの残高”をメモで可視化。
- 週頭に予算を割当→週末に残高を確認、差額は翌週に持ち越さない。
買い足しの閾値リスト(在庫◯個を切ったら買う)
- トイレットペーパー12ロール、洗剤2本、米5kg×2袋など“定数”を決める。
- 冷蔵庫は“今週棚”を1段作り、左→右ローテーションで使い切り。
意思決定の純度を上げる2ルール
- 夜の決断禁止:高額/契約/解約/長期に影響する決定は翌朝へ。
- 10〜15分分割:着手の“最初のひとかけら”だけ実行。
STEP4(量産=自動化):人力から“流れ作業”へ
自動振替の設計図(給料日翌日に先取り)
- ①教育費 ②特別費(家電/冠婚葬祭) ③投資用の3口座へ固定額を振替。
- “余ったら”ではなく先に動かす(Dを守るため)。
請求日の集約と家事の曜日固定
- サブスク請求は毎月1〜5日に集中させ、確認日も月初に固定。
- 家事は曜日×場所で割当(火=紙ゴミ、木=ストック補充)。
“やめ時”を先に決める
自動化した仕組みは四半期で棚卸し(続ける/やめる/条件変更)。
STEP5(品質管理=レビュー):“歩留まり”を上げる
週次レビュー(15分)テンプレ
- 出来事3点(良かった/困った/学び)。
- A/B/C/D更新(余白Dが増減した要因を1行)。
- 今週うまくいった1つ(再現ポイント)。
- 来週の“1ミリ改善”。
月末/四半期レビューで“残す3つ/手放す3つ”
- 月末20分:固定費とサブスクを1件だけ棚卸し。
- 四半期30分:家計・体調・仕事・家族の4テーマで仕分け。
家族ミーティング:数字<手応えの共有
- 15分で「今週よかった1つ/困った1つ/来週の1ミリ」を口頭で。
- 承認と小さな約束があれば、仕組みは静かに育つ。
応用(供給網=家族連携):在庫“定数”で安心を数にする
在庫定数表のつくり方
- 日用品の“最小安心数”を決める(例:シャンプー2/洗剤2/トイレットペーパー12)。
- 在庫が閾値を切ったら買う——理由のない予備買いをしない。
キッチン運用の標準化
- 冷蔵庫に“今週棚”を1段設け、左→右で使い切り。
- 買い物リストは“閾値割れ品”のみ+週の献立2品。
まとめ:情報は“原鉱”。価値は工程がつくる
情報や気づきは原鉱、価値は工程が生みます。見える化→取捨選択→ルール化→自動化→レビューに乗せれば、「知っているけど続かない」が「淡々と成果が残る」に変わるはず。まずは今週、STEP1の15分から。次の週にSTEP2を1つだけ。小さく、具体的に、繰り返していきましょう。
“原鉱”を暮らしの力に。工程づくりから一緒に。
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