
ストレスに負けない心と体をつくるための朝の選択
朝は一日のコンディションを左右する、と言われます。
そんな中、「何を食べるか」で午前中の気分や集中力がまるで違うこと、実感したことはありませんか?
私がここ数年続けている朝食のひとつが、「天然塩でゆでた小豆」に「玄米ご飯」を加えた、シンプルな和食スタイル。
派手さはないけれど、これがじわじわと心と体に効いてくる。今回は、その理由を科学と実体験の両面から紹介してみたいと思います。
小豆+玄米がもたらす、5つの“やさしい力”
1. 血糖値が安定して、気分の波が抑えられる
小豆と玄米はどちらも低GI食品。血糖値の上昇がゆるやかなので、朝食後に眠くなったり、イライラしたりしにくくなります。
これは、セロトニンやドーパミンなど神経伝達物質の安定分泌にもつながり、心の安定にひと役買ってくれます。
2. 抗酸化作用で“脳の老化”を防ぐ
小豆にはサポニンやポリフェノールといった抗酸化成分が豊富。特に、ストレスによる慢性炎症や脳の酸化にアプローチし、メンタルの疲弊感やもやもや感をやわらげる作用が期待されます。
3. 腸内環境が整い、セロトニンの土台に
玄米も小豆も食物繊維たっぷり。腸内細菌のバランスを整えることで、“幸せホルモン”セロトニンの約90%をつくる腸の機能が活性化されます。
つまり、お腹を整えることは、気分を整える第一歩なのです。
4. ビタミン・ミネラルが“神経の回路”を保護する
玄米にはビタミンB群・マグネシウム・亜鉛など、神経の働きに不可欠な栄養素がたっぷり。これらはストレスに対抗する神経系の回路を守る栄養素として注目されています。
5. 陰陽バランスがよく、心身の調和を促す
東洋医学では、小豆は“利水”、玄米は“補気”に分類されます。天然塩を使うことで、ミネラルの陰陽バランスも整い、冷えやむくみ、イライラに悩む人にもおすすめの食養生になります。
科学も注目:食とメンタルの深い関係
近年、**脳腸相関(gut-brain axis)**という概念が注目を集めています。腸内環境の変化が、ストレス耐性やうつ傾向にも関係するというもの。
この「小豆+玄米」の組み合わせは、まさにこの視点から見ても非常に理にかなっており、精神科医や栄養士の間でも推奨されることが増えています。
実践Tips:続けるためのひと工夫
-
小豆は天然塩を少し入れて弱火でコトコト。一度に多めに炊いて、冷凍保存すると便利。
-
玄米が重いと感じる人は、五分搗きや発芽玄米から始めるのがおすすめ。
-
味に変化が欲しいときは、黒ごま塩や刻み昆布、梅干しを添えてもおいしい。
こんな人に特におすすめです
-
朝が苦手で、気分が重たい
-
カフェインや甘いもので無理やりスイッチを入れている
-
集中力が続かず、午前中に疲れてしまう
-
食と心のつながりに関心がある
おわりに:静かに効く“心の朝ごはん”
小豆と玄米の朝食は、派手な即効性こそありませんが、じわじわと心と体の軸を整えてくれる力強い味方です。
不安定な時代だからこそ、自分の中心を取り戻すような習慣を持っていたい。
そんな想いと共に、今日も小豆を炊いて一日をスタートしています。
食べものが変わると、気分が変わる。
気分が変わると、人生も静かに変わり始めるかもしれません。